2010-02

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スピンの合成1

クレプシュ・ゴルダン分解のもっとも簡単な例としてスピン1/2の系の合成について書く。多少数学めいた話題ではあるが、説明には物理的な描像を使った方が簡単なので、物理と数学の適当な混ぜ合わせのような話になってしまう。これを最初に学んだ頃は、全く理解不能な抽象的な数学の話題かと思われたが、理解できなくてもフォン・ノイマン発行の免罪符:「物理は物理学者には難しすぎる」があったので安心だった。その後、数冊の本を読み、また長い時間をかけて少しずつ理解が進んできたのだが、分かってしまうとフォン・ノイマンの免罪符をこんなところで使うのは勿体ない。一般論は面倒であっても、クレプシュ・ゴルダン分解の本質を理解するのは案外簡単なのである。纏めると、クレプシュ・ゴルダン分解とは「テンソル積の表現を群の既約表現へ分解する」ことである。 具体例を計算しながら説明していこう。



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対称テンソルの独立な成分の数

d次元のn階完全対称テンソルT(i1,i2,...,in)は i1からinまでのn個の足を持ち、どの足を入れ換えても値が変わらないものです。i1,i2,...,inは1〜dまでの整数です。

具体例d=3を考えましょう。例えば2階対称テンソルT(i,j)は

T(1,1),
T(2,1), T(2,2)
T(3,1),T(3,2),T(3,3)

という6個の独立な成分をもちます。T(1,2)=T(2,1)などは完全対称という条件から分かります。それではd=4なら


T(1,1),
T(2,1), T(2,2)
T(3,1),T(3,2),T(3,3)
T(4,1),T(4,2),T(4,3),T(4,4)

となります。この操作を繰り返してゆけば5次元、6次元での2階対称テンソルの独立成分の数も類推できます。
d次元の2階対称テンソルの独立な成分の数をN(2,d)とすると

N(2,d) = N(2,d-1) + d = N(2,d-2) + (d-1) + d =.... = d (d+1)/2

が成立しそうです。さて、それではd次元n階対称テンソルの独立成分はどうなるでしょうか。

N(n,d) = (n+d-1)!/n!/(d-1)!

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光学定理 2  - 連続の方程式 -

散乱問題で基礎的なことは、「確率は保存する」または「粒子の数は保存する」ということである。今回は確率密度と連続の方程式について復習しておこう。

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「可算 」 ― 数える

人間はあらゆるものを数えてきた。過ぎ去った日々を数え、「もういくつ寝るとお正月・・」の歌詞では元旦までの日数を数える。世の中には数えられないものがあるのだろうか? 宇宙、そうだ宇宙の年齢はどうだろう。もしも始まりがなければ、それを数えることはできないのではないだろうか。そんなことを考えていると、<数える>ことで大事な幾つかの性質が見えてくる。

(1)数え始めが存在すること

(2)数えてゆく方向性が決まっていること

(3)数え落としがないこと

通常物の個数などを数える時には、<数え始めの存在>も<数えてゆく方向性>も殆ど自明である。ミカンは

「一つ,二つ,・・・」

と一から数えて個数が増えてゆく方向へ数えてゆく。しかし悠久の年月を刻んできたと思われる月日を数える場合は(1)と(2)が重要でだろう。紀元前という年の数え方があるが、これはキリストの生まれた年を基準として(数え始めの存在)、時間を遡って年号を数える方法(数えてゆく方向性)である。平成は、平成天皇が誕生してから時間が経過する方向へ年月を数えてゆく。(3)の数え落としがないことは当然の要求だが、こういった細かいことまで気を配っておく方が良いだろう。ここで数えることに、数え終わる事が要求されていない。この点に関しては後で補足する。

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脱線好きの人のための「理論物理の話」 高橋康著

高橋康著の「理論物理の話」(脱線好きの人のための)を読んだ。忙しい合間の読書にぴったりかなと思い、肩のこらない一冊を選択したわけだ。これは、高橋康さんが若いころに日本を飛び出し海外で理論物理を研究し始めた頃から、アメリカ、ヨーロッパ、そしてカナダへ定住するまでの話を、物理学についての哲学などを交えながら楽しく語った一冊である。特に興味深かったのは、ダブリン研究所に勤めた頃の話で、研究所所長から出された宿題に対してどのように考えたかというもの。「ちゃんとした理論というのはハガキ一枚にまとまるはずだ。それで場の理論をハガキ一枚にまとめられるでしょうか」というようなものだ。


他には、「御冗談でしょファインマンさん」は自分のことばかり書いてあって好きになれないとか、まあ、そういった本当にコーヒーでも飲みながら友人と話すような内容のことが書いてある。忙しくて物理の勉強どころか、休みもろくに取れない状況の私にとっては、ほっとする一時、電車の中でこの本を開く時間がどれほど大事であるか。ああ寒い、温かいコーヒーをまた一口。

秋ですね

樹の葉も色づき、足もとには落ち葉の数が増えてきました。 
散歩をすればいろんなものに秋を感じます。

全くの私事ですが(そもそもブログ自体がそうなんですが)、最近妻の
料理の腕が一つ、いや、二つか三つくらい上がった気がします。
理由を尋ねると、「コウケンテツのレシピなのよ」と照れながら嬉しそうです。
お世辞ではなく、本当にそう思うのです。 

レンコンの炒め物。カリカリになるくらい炒めて、ゴマと醤油です。
鶏肉の炒め物。 ユズ胡椒の効いた焼き鳥風でご飯が何杯でもいけます。
お酢を使った照り焼き。少し酸味のある味付けに食欲が湧いてきます。
カブの葉っぱも捨てずに料理します。みじん切りにしてご飯のおかずに。
これが思わぬ旨さで、主菜の地位を脅かす程です。


息子のほうは成長著しく、私がダラダラとしていると
「しっかりしてよ」と喝を入れてきます。
週末は彼と遊ぶのが何よりの楽しみです。
近所を散歩するとドングリを拾い、草陰に隠れたコオロギを見つけます。
夕焼けに染まる空を見て「きれいねえ」や、カブトムシを見て「気持ち悪い」
などと発言します。


秋は良いです。 物静かです。 
物事をじっくり考えるのには最適な季節なのではないでしょうか。
読書もします。最近読んだのは「数学ガール」の第二巻。 楽しかったです。
忙しくてなかなか時間がとれませんが、風邪をひかないように
手洗い、うがいも欠かさずに
健康に気をつけてゆきましょう。

光学定理

分かってしまうと当たり前だということは多くあります。「光学定理」と呼ばれる大変重要な定理はそういったものの一つです。 この定理は量子力学の散乱問題で現れますが、なぜか「光学」に関する定理を連想させる名前で呼ばれています。 もともと光学で発見された定理で、波動一般に成立するということで「光学定理」だそうです。 (光学定理の説明(英語))

光学定理を含め、あまりにも当たり前の定理ってのは数式で書かないと何の有難味もないというのが普通です。 すごく大事なんですが、結構使えたりするんですが、言葉だけで説明すると「それで?」という感じになります。 導出は数式をガリガリ計算してゆく必要があるため説明をひかえます。
どのくらい当り前かを理解してもらうために敢えて数式なしで説明すると次のようになります。

「原点に物質をおいてビームを照射します。ビームが物質によってどのくらい散乱されたかを知るためには、(ビームからみて)物質の後方でビーム強度の減り具合を確認すれば良い。 減った分が物質にぶつかって散乱した量である。」

少し長いですが、それは問題設定から説明したからです。つまりは、照射ビームの強度は物質に散乱された分だけ減るというだけの話です。だからこんなことを言葉にしても有難味はゼロです。数式で書いて初めてその有用性がでてくるというものでしょう。 それは

σ = 4π/k Im[ f(0) ]

と書かれます。 kって何? f(0)って何? ということを説明しなければなりません。 そもそもこんな数式が何故上のように解釈されるのかを理解する必要があります。 これでは、全然当たり前ではありません。多少説明に時間がかかるので、今回はこれで終わりにします。

3次元調和振動子

「3次元調和振動子を解きなさい」

そんな問題つまらなくてやるだけ時間が勿体ないという意見。 特に異論はない、確かにその通りである。デカルト座標で変数分離されてしまうのだから、一次元調和振動子の知識以上のものは何もない。 しかし、考えようによってはつまらないくらい簡単な問題こそが、何かの役に立つこともあるだろう。 

そんな感じで、今回は3次元調和振動子を極座標で解いたらどうなるかということをやってみる。分っている人には当然な問題、しかし角運動量という概念にいまいち馴染めないという人には有用かもしれない。

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アトム 

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趣味   近所散策と物理