2017-08

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≪ 力学の解ける問題と解けない問題 ALL π=3.14187±0.00004 ≫

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A016 連分数と無理数 (つづき)

クイズ番号Q016で2次方程式を解くと連分数展開の答えが二つでてきてしまう。数学では答えが二つでることも良くあるが、今回の問題は一見答えは正の数に思えるが負の答えもでてくるということが不思議なのだ。前回「A016 連分数と無理数」で少しヒントになることを書いたので分った読者もいるかもしれないが今回続きの記事を書き上げようと思う。前回の記事を読んでない方はそちらから先に読むことを勧めます。 まず連分数表示はx=1/(1+x)から生成された、つまり右辺のxにx=1/(1+x)を再度代入すると問題の連分数が得られる。このようにして作られたn回の入子構造をもった式をfn(x)と名前を付けよう。


f0(x)=x
f1(x)=1/(1+x)
f2(x)=1/(1+1/(1+x))
f3(x)=1/(1+1/(1+1/(1+x)))
・・・・・

便宜上出発点の式をf0=xとした。これら式は

fn(x)=fn-1(1/(1+x)) = 1/(1+fn-1(x))

の関係があり、fnを得るには一つ前の入子構造を持った関数fn-1の変数に1/(1+x)を入れる、または1/(1+x)のxにfn-1を入れる。この表現はどこまでも続けることができ、無限に続く入れ子構造を生み出す。それでは適当なnで入れ構造を作るのをやめて、x=0とおいた式、つまりfn(0)を考えてみよう。


f0(0) = 0
f1(0)=1/(1+0) = 1
f2(0)=1/(1+1) = 1/2
f3(0)=1/(1+1/2) = 2/3
・・・・・
f(0)=?

これが問題で与えられた連分数だが、これは連分数を生み出す関係式x=1/(1+x)を満足する数とどういう関係にあるのだろうか。



実はfn(0)x = 1/(1+x)の関係を満たす数のうち、|x|<1の条件を満足する解の近似式を与える。

    何故なら |x|<1 に対して fn(x)≒fn(0)が成立するからだ。これは小さいなら無視してもあまり関係ないと言っているだけだ。以下で少し詳しく説明するが問題の本質はこれで尽きている。



次にxをゼロにおいた事によるずれが問題になる。つまり Δn≡fn(x)-f(0)がどのくらいの大きさになるのか知りたいわけだ。 この計算は少し複雑だが、やってみると


Δn = -Δn-1/[ (1+fn-1(x) )( 1+fn-1(0) )]

となる。このままでは複雑すぎるため分母でfn-1≒1/2と近似(補足)して簡単化すると

Δn ≒ -(1/2)Δn-1   →   Δn ≒ (-1/2)n Δ0

が分る。つまりこのfn(x)はnが十分大きいときにはxを無視しても誤差は非常に小さく2-n程度だ。ただしこの誤差の評価はx=1/(1+x)の答えのうち正の数に対してのみ成立することに注意しよう。誤差の値をグラフにしてみた。赤い線が今回もとめた誤差の評価(-1/2)n Δ0だ。誤差は振動しているが最終的にはゼロに収束する。誤差の評価がいい加減だと心配する人もいるだろうから、数値的に近似なしで計算した誤差が黒い点線で描いてある。実際の誤差はもう少し小さいことがわかる(n=∞の極限を考える上にはあまり関係ない)。



まとめると

limn→∞fn(0) = q+     ( q+ = [x=1/(1+x)を満たす正の数] )

である。そしてnが∞に行くときの収束性は

| q+ - limn→∞fn(0) | < 2-n

よって連分数表現 fn(0)はn=無限の極限で正の数q+に一致する。



次にx=1/(1+x)を満足する負の数をq-として、fn(0)との関係を考えみる。少し調べてみるとx=1/(1+x)を満足する負の数は-2 < x < -3/2に存在することが分る。その場合のfn(x)fn(0)の差は小さくないと予想される。何故ならx=1/(1+x)で1よりも大きなxを無視出来るはずがない。実際にΔnを評価してみると

Δn ≒ Δn-1

となり誤差はnを大きくしても全く小さくならない。

まとめるとx=1/(1+x)を満足する数xは任意のnに対して x = fn(x)であるが、fn(x)においてx=0 とおいて良い近似が得られるのは正の解q+ に関してだけであり、f(0) = q+ である。説明が分りづらいかもしれないが、結局は正の数を足したり割ったりしてみたところで負の数は出てこないということだ。少し理屈を付けてみたが納得してもらえただろうか。 

誤字脱字が多いでしょうが、これ以上説明する体力がないので取り合えずアップします (2006年2月5)。


(補足) x = 1/(1+x)を満足する正の数は1/2 < x < 1であることが分ります。よって1/2 < fn(x)が分るので
Δn ≒ -Δn-1/[ (1+1/2 )( 1+1/2 )] ≒ -Δn-1/2。

コメント

はじめまして

コメントどうもありがとうございます。
なかなか手厳しいコメントを貰いましたが、これも私が数学に弱いということで易しく御教授いただけたら幸いです。これからも何かありましたらまた教えてください。

A016にコメントさせていただいたのですが、こちらの記事を読まないうちにコメントをしてしまいました。早とちりで申し訳ありません。
 atomさんも、この記事で述べられている通り、まず漸化式で考え、xの値の範囲は、漸化式の収束条件で、収束する場合のみ、xの2次方程式が意味を持ちます。
 なお、皆さん負の解が出ることを問題にしていますが、2次方程式の造られ方を考えれば自明ではないでしょうか?すなわち Q016にも書いてあるように、
x=√2 、この式を2乗して、x^2=2、さらにこの式をうまく変形して問題の2次方程式ができています。
 ここで、第1の式を2乗した時点で、必要十分条件は崩れ、以下、必要条件を満たす解を求めたことになっていますよね。したがって、不適な解が入るのも当然です。
同値関係を維持するなら、「第1の式」 同値 「 第2の式 かつ x > 0 」
と変形しておけばよいですよね。

納得してもらえましたか?

ポイントがぼけてないか心配でした。こんな説明でよかったでしょうか? 少なくともどこがタネだったかは理解してもらえたのではないかと期待しています。

正なのですね

正の数は引かない限り負の数は出てこない。


無限でも同じだった(TωT)

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