2017-07

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≪ 命題 ALL 論理演算と真偽表 ≫

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「無限論の教室」 野矢茂樹

「集合とはなにか」竹内外史著と同時に購入した「無限論の教室」野矢茂樹著を読み始めた。著者は哲学者であり、この本は哲学者からみた集合論の入門書と言って良いだろう。無限に関する(哲学)講義するタジマ教授(架空?)と学生の対話形式で書かれており、一般の人でも少しばかりの好奇心があればかなり楽しめるようだ。実際この本を購入した際に妻は興味本位で読み始めて、「これ面白いね」と言っていた。数学の部分は分らないけど読み物として面白いそうだ。


実際どんな雰囲気で書かれているのか知りたい人もいるだろうから、
「第一週 学生が二人しかいなかったこと・教室変更」 から抜粋する。


「無限について講義するのですが、何か、受講の動機のようなものはありますか?」 
あるはずがない。黙っていた。彼女もまた黙っていた。
「そうですね。じゃ、無限ということで、どういうイメージをもっていますか。ええと、あなた、あの、お名前は何というのですか」
「タカムラです」
ふーん。彼女はタカムラさんというのか。
「タカムラさん。うん。無限について何かイメージは、おありですか?」
「とくには・・・・」
「『無限』という日本語はしっていますか」
「ええ、まあ」
「じゃ、何か言えるでしょう」
「一番大きい量のことでしょうか」
なぜか、この答えを聞いてタジマ先生はとてもうれしそうな表情をした。
「それ、それはですね、一番愚劣な答えです」
「愚劣って・・・」
タカムラさんは少しむっとしたようにも見えた。しかし先生は全然意に介さないみたいだった。

           野矢茂樹著「無限論の教室」(講談社現代新書)より


こんな具合で、まあ、私にとっては読み物として非常に楽しめた。数学を専攻するような人はまた別な感想があるかもしれない、いや、あるだろう。つまらん、全く数学が分ってない素人の意見だ、いや数学やってる人でも十分面白いよ、などなど、いろんな感想が聞いてみたい。兎に角数学を高校以来やってない私の妻でも楽しめたというのは事実である。しかし妻は対角線論法は分らないと言っている。私からすれば分ろうとしてないだけだろ、と言いたいのだが。

コメント

書き込みありがとうございます。

数学関係の人からの感想を聞けて非常に興味深いです。こういった基本的なところは大事だとは思いますが、非常に難しいことがあるのでしょうね。そういった面で、基礎的な問題をテーマとして研究をするというのは相当に覚悟がいることでしょう。 だから、こういったことを避けてしまう傾向があるだろうということも想像に難くはありません。 

選択公理などは、非常に興味を惹かれることはありますが、素人を寄せ付けないような難しさがありますね。いつかは、いつかは(理解してやるぞー!)と思いつつ、どんどん年をとってゆくのが多少寂しいです。 「老後の楽しみにとってあるんだ!」という言い訳が最近は多くなりました(笑)。

貴重な感想ありがとうございました。
また何かありましたら、レスでも個人的なメイルでももらえるとうれしいです。特に数学については教えてほしいことが多いのです。

無題

 面白い読み物という視点に感じ入りながら拝読いたしました。
 私は数学専攻者で、(数学の講義ではありませんが)記号論理学の講義を受け持たれていた野矢先生ご自身にすすめられて「無限論の教室」を読みました。
 この本の問題意識は、数学者たちもある程度共有していますが、一部の人はほとんど人生を捧げている一方で、大半の数学者は関わらないことにしている部分でしょう。また、集合論ないし実数論的な部分はともかく、論理体系そのもの(単純な述語論理の問題だとは思いますが)に関する問題意識については完全に論理学などの領域に入ると思います。
 私が数学者を代表しているわけではないので、こういう言い方はおこがましいですが、数学側から見ると、これらの「汚れ仕事」を引き受けてくれる人がいわゆる数学者以外に居ることに安心感のようなものがあります。数学者の中にはこの分野に「不毛さ」や「時間を無駄にするだけという恐怖感」を感じる人も居るようですが、より多くの数学者は「非常に困難な問題」を幾つも抱えている重要な分野だとは感じているでしょう。特に、選択公理という悩ましい公理に直結する部分に関して顕著です。
 野矢先生ご自身は、無限の濃度に関して極めてユニークな考えをお持ちのようであり、「無限論の教室」も最初から「通説に反する」という宣言らしき部分がちらほら見受けられます。この本は、初学者向けのふりをしていますが、議論を呼ぶ内容をかなり含んでいます。私は文体とセンセーショナルな内容のギャップに非常な面白さを感じました。
 長文失礼しました。

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