2017-06

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≪ 半熟卵 ALL 熱力学ってそういうことなのか ≫

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ロケット方程式

もっとも簡単なロケットとして質量を後方に吐き出す反作用で飛ぶものを考えよう。質量M、速度Vのロケットが質量の一部(-ΔM)を相対速度u[m/s]で後方に放出し、ロケット自身の質量はM1=M + ΔM 、速度はV1 = V + ΔVになったとしよう。放出部分を除いたロケットの灰色の部分を本体と呼ぶ事にしてその運動量変化を調べると

本体の運動量変化= M1( V1 - V) = M1× ΔV ≒ M ΔV

となる。Δが付いた量はすべて微少量なのでΔの2乗項ΔM×ΔVは無視してM1ΔV = M ΔVとしてよい。また我々はロケットの質量M1の本体部分に着目しているので変化の前後で質量は常にM1であり、運動量変化は速度の変化ΔVのみで決まる。たまに質量が変わる場合の運動量変化を使った説明を見るがここではそういう流儀は取らない。ニュートンの運動方程式は一定質量の物体にのみ使う事にしなければ力の定義が曖昧になるからである。
rocket_01_3.gif
また放出部分(ロケット後方の赤い箇所)の質量をm=-ΔM, ( ΔM < 0)とするとその運動量変化は

放出部分の運動方程式 = m (V1 - u) - m V1 = ΔM×u

相対速度uで後方に放出されたに質量mは我々の系から見れば速度(V-u)を得たことになっている。符号がややこしいが注意していれば問題もないだろう。ニュートンの運動方程式によれば、運動量変化は力積≡ΔW=力×Δtで与えられる。ロケットはΔMの放出によってΔtの間力Fiで加速されたとするとはΔW=Fi×Δt で与えれる。作用反作用の法則によって、放出部分は反対の力でΔW=-Fi×Δt の力積を受ける。つまりロケットと放出部分に対する運動方程式は

M ΔV = Fi×Δt

ΔM u = -Fi×Δt

と与えられる。これがロケットに対する基礎方程式になる。二つの式を足して整理すると

M ΔV + ΔM u = 0

を得る。実はこの式、ロケット本体と放出部分を含めた全体の運動量保存則に対応している。しかし重力やその他の力が加わった場合のことも考えて上のような導出方法が分り易いと思われる。この式を次のように整理してロケット方程式と呼ぶ事にしよう。

外力がない場合のロケット方程式 :  ΔV = -u×ΔM/M

ロケット方程式は、速度の変化が質量の増加ΔMによって決まる事を教えてくれる。ロケット方程式を一定の重力加速度が働く場合に拡張しよう。重力はロケット本体そして放出部分、それらの質量に比例して働くためにの右辺にそれぞれ重力による力積の効果 - MgΔt と -mgΔtを付け加えると良い。 これによってロケット方程式の右辺には重力による力の項が-gΔt加わり

 重力加速度gのロケット方程式 :ΔV = -u×ΔM/M - gΔt

となる(やはりΔの二乗項は落とした)。これが重力加速度gの影響を受けながら飛ぶロケットの基礎方程式である。微小量Δを全て微分に置き換えると微分形のロケット方程式が得られえる

dV/dt = - (u/M)dM/dt -g

この式を時間に関して積分してやるとロケットの速度に対する振る舞いが得られる

V(t)=V(0)-g t - u log(M(t)/M(0))

ロケットの質量が時間と共に一定の割合dM/dt=-Mρで減少する場合には速度に関する式は

V(t) = V(0)-g t + u log(1/[1-ρt])

となる。ここでM(t) = M0 (1-ρt)を使った。ロケット方程式から速度の変化はロケットの質量変化で決まる事が分る。また放出速度uを上げれば加速度は大きくなることも直感的に分るとおりだ。ロケットの速度V(t)を時間の関数として下図に描いた。点線は重力加速度gを落とした場合の計算で、実線は重力加速度の効果を含むものである(V(0)=0とした)。重力の効果によって速度増加は少し鈍るがt=1/ρの所で対数の発散のために急上昇する。この極限はロケットの質量全てを放出して反作用を得ているので物理的にはあまり意味がない。重要な事は速度は質量の対数で決まっているので最初緩やかに加速してロケットが軽くなるに従い急激に加速する事である。


コメント

ロケットの着陸

実現できるかはわかりませんが、とりあえず思いついた方法を書きます。(用語は自作です。)
I)何らかの方法で姿勢制御を行い、噴射口側が月を向くようにする。
II)あとは、普通に噴射すれば減速できる。
II)は問題ないと思います。もちろん、噴射中に向きが変わってしまわないように姿勢制御を行い続けなければなりませんが。
問題はI)です。主ブースター(加速用)の周りに、姿勢制御用の副ブースター(x+,x-,y+,y-)を4つ取り付けます。x+を吹かして船体全体を180(+ちょっと)度回転させ、x-をちょっとだけ吹かします。行き過ぎたらx+をもう一回吹かして、という具合に、全体として主ブースターが月を向くようにします。
この姿勢制御にはあまり精度はいりません。10度くらいのずれは多分大丈夫です。というのも、少しずれた角度で月に着陸しても、船体の形状からして、着陸の瞬間に副ブースターで調節すれば、どうにかなるからです(床にすその広い三脚椅子を落とすところを想像すればわかると思います)。というわけで、180度反転して軟着陸できるわけです。

ただ、実際にこの方法がうまくいくかは僕にはわかりません。あくまで机上の空論です。

アポロ着陸

私が思いつくのもやはり逆噴射だけなんですが、他に何か方法ありますかね?
映画とかなら軌道上にいる母船(と言っていいのかな?)からロープを吊るして降りるなんて事もありえるでしょうが(笑)。 

ちょっと気になってネット・検索した結果、
http://apollomaniacs.web.infoseek.co.jp/apollo/lm.htm
に説明がありました。 

月の着陸方程式は?

よく、拝見させていただいています。

ちょっと疑問になりました。
月への着陸はどのようにして行うのですか?
地球の場合は、パラシュートつけて、海に
飛び込めばよいですが。

月の場合は、空気抵抗がないので、月表面に
近づくにつれ、運動エネルギーを持つことになる
と思います。これを相殺(?)するようにして、
逆噴射しながら、うまく、月面に軟着陸する
必要があると思います。 
しかも、写真を見ると、アポロ着陸船は、逆さま?
に立っています。 ロケット頭部が地面側に
ならないのかな(笑い)

よろしくお願いします。

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