2017-09

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≪ Q19の解答2 ALL メタ ≫

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述語論理と全称記号、存在記号

前回まで扱ってきた内容は命題論理と呼ばれるものである。命題論理では数学的な命題PやQを考えるが、これらは「真」か「偽」の定まった値を持つ。今回は述語論理と呼ばれるものを考える。次の文章を例にとって説明しよう。   「海は 青い」

これは「海」という主語に「青い」という述語をつけた文章である。更に

  「空は 青い」

という命題を考える事もできる。このように主語を色々変えると多くの命題を作る事ができる。そこで主語を変数Xで表し

  P(X)

という命題を考えると便利である。ここでPは「青い」という性質を表す述語、つまりX=海、空 の場合には

P(空) = 空は青い

P(海)= 海は青い

を意味するわけだ。P(X)は変数Xに属性Pを与える関数である。そこでP(X)の関数としての性質を強調するときにはPを述語関数と呼ぶことにする(通常は単に述語と呼ぶ)。ここで主語Xを変えるとそれに応じた命題P(X)が得られるのだが、変数Xを具体的に指定することなしに

   P(X)

という命題を考えるのが述語論理である。以前にやった論理命題では命題の真偽は本質的に定まっていたが、述語と変数を用いた命題P(X)の真偽は変数X
の具体的な値が与えられない限り定まらない。



さて述語は変数Xが与えられなければそれ自体真偽の評価が出来ない。そこで変数Xについて制限を与える∀(全称記号),∃(存在記号)を導入する。これらは

∀X = 全てのX (又は任意のXともいう)
∃X = あるX(が存在する)

を意味する。これらの記号を用いると述語に対して

∀X;P(X)

という命題が作られる。例えばここでP=青い,という述語を考えるとこの命題は偽である事が分る。

∀X;P(X)= 全てのXは青い

は偽である。例えば我々は黒いマントの存在を知っている。
また存在記号を用いると

∃X;P(X)= 青いXが存在する or あるXは青い

この命題に関してはれは青いものが一つでも存在すればよいわけで、真の命題である。青い海や青い傘などの例を思いつくだろう。またこれらの記号を用いた書き方は様々な流儀があり

∀x;P(x) や (∀x)P(x) または ∀x,P(x)

などと書くが、曖昧さのない限りにおいては

∀xP(x) 

と∀xとP(x)を続けて書いても良い、寧ろそれが普通である。



全称記号と存在記号を用いた述語命題は∧や∨を使って表す事が出来る。変数Xとして自然数を考えた場合

∀xP(x) は P(1)∧P(2)∧P(3)∧P(4)∧P(5)∧… を意味する。

∃xP(x) は P(1)∨P(2)∨P(3)∨P(4)∨P(5)∨…を意味する。

全称記号,存在記号で命題を表現すると非常にコンパクトに書く事が出来るというメリットがある。そしてたった一つの記号の持つ果てしない可能性への言及を実感した時,目も眩むような数学証明の世界に感動を覚える。


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