2017-06

目次

≪ このブログについて ALL 量子力学って・・・ ≫

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

重力レンズ

重力による光の屈折、重力レンズについて説明する。計算は一般相対性理論を使った屈折角の計算を行う必要があるのだが、
その導出は別の機会に行うことにする。ここでは、相対性理論からの二つの帰結を認め議論を進めてゆく。
(1) 一般相対性理論によれば,重力はエネルギーを持ったものに働く引力である。
(2) 光の屈折角α=4GM/(c2R)で与えられる(Einsteinの関係式)。
weaklensing.png

Einsteinの関係式をみとめると以下の議論は初等的に進んでいく。
図には観測者O,引力源となる質点P,そして光源Sが示してある。二つの平面は質点Pと光源が乗っているものとして、OQ垂直である。光源Sを出た光はSRと進み屈折角αでROと観測者に届く。よって観測者は光源のイメージIを見ることになる。観測者と質点の距離 DRS,質点と光源の垂直距離DRS,Pr=r PR=R QS=x とする。
光源{\bf S}や質点{\bf P}は遥か彼方にあるものとして

x, r, R << DR,RS..........(1)

を仮定しつつ議論を進めていく。その場合、角度α,β,γ,χは微小角となり,距離DR,DRS,R,r$と以下のような関係式にある。

β=(R-r)/DR,
γ=(R-r)/DRS,
χ=r/DR=x/DS..........(2)

ここで初等的な作図をすれば、屈折角にはα=β+γの関係があることがわかる。

さて我々は星のイメージIの角度θ=β+χ=R/DR,つまりRが知りたい。αをβとγで表した式とEinsteinの関係式から

α=4MG/c2R=(R-r)(1/DR-1/DRS)..........(3)

というRに関する二次方程式が導出できる。この方程式をRについてといたときのの二つの解R±は以下のように与えられる。

R±=r/2(1±√1+κ).........(4)

κ=16MG DR DRS/c2r2DR


二つの解R±はイメージが二つ見えることを意味しており、角度にしてθ±=β+χ=R±/DRである。解析を3次元的にするとイメージは質点のPの周りに分布することがわかり、このリング状のイメージをEinsteinリングと呼ぶ。二つの角度の積は

+θ-|=4GMDRS/c2DSDR............(5)

と屈折の原因をつくっている質点の質量の情報を与えてくれる。
重力レンズの基本はこれくらいである。もちろん宇宙物理学者たちは
基本式を複雑な質点の分布がある場合へと拡張しているし、
実際には重力レンズとして働く質量源としては銀河があり、それらの
分布を考慮して数値計算をするということをしているはずである。
理屈は普通のレンズとなんら変わらない、興味ある読者は専門の
論文へアタックして欲しい。

ここへ行って、ちょっと重力レンズで遊んでみよう(好きな写真を重力レンズで見ることができる)。

ここの映像はちょっとばかり興奮できる、重力レンズがよぎった瞬間の空の映像だが、プレデターを思い出すのは私だけだろうか。

重力レンズの効果で歪んだ銀河の写真
grlens


コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://letsphysics.blog17.fc2.com/tb.php/2-42ebbc93

«  | HOME |  »

CATEGORIES

RECENT ENTRIES

RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACKS

APPENDIX

アトム 

アトム 

趣味   近所散策と物理

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。