2017-06

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≪ 数学的帰納法をうまく使え ALL ノンビリ週末 ≫

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光について 3

前回は反射の法則について光が波である事を使って説明しました。これでユークリド以来の疑問 

『なぜ反射の法則が成立するのか?』

に一応の解釈が与えられたことになります。ただし散乱面の長さが光の波長程度に短くなると反射の法則からのずれが見えてくることも分りました。光の波長が十分短いと考えられる時の光の性質は幾何光学と呼ばれる分野です。 少し光の(幾何光学)理論の歴史を振り返って見ましょう。前回の計算を追ってゆくと光が波であることと重ねあわせの原理が本質的であることが分ります。波の重ねあわせを使って光の反射や屈折を説明する方法は歴史的にはホイヘンスによって初めて考えられました。その方法はホイヘンスの原理として理科の授業で習うものです。この方法を使えば光の反射、屈折が正しく計算できますがいくつかの問題点もあり現代ではあまり使われません。但しホイヘンスのアイディア自体は良くて、前回の計算も本質的にはホイヘンスの原理と同等です。

ホイヘンスの原理よりも一般的で光の反射や屈折を正しく説明する理論がフェルマーによって得られています。これはフェルマーの原理と呼ばれ、現代でも物理のあらゆる場面で使われています。フェルマーの原理とは

「二点をつなぐ光の軌道は(光学的な)最短距離である。」

というものです。光学的な最短距離とは”光にとってもっとも早く到着できる”という意味です。フェルマーの原理を使った計算はこれから何回かでてくるでしょうから具体例をやっていくうちに分ってくると思います。

実は前回の計算で説明もせずに暗黙のうちに使っていた光の性質があります。それはユークリドによって既に知られていた光の直進性です。光はまっすぐ飛んできますが何故でしょう? とはいっても光がまっすぐ飛ぶのは反射や屈折を除く一つの媒質内での自由飛行中の性質です。光の直進性は幾何光学の基本法則となっていますが何故そうなるかは誰も説明がつきませんでした。唯それが光の性質だというしかなかったのです。しかしフェルマーの原理を使えばこのことについて説明が可能です。フェルマーは光の直進性を説明するためにこの原理を考えだしたのではないでしょうか。彼の言葉を借りれば「光が直進するのはそれが最短距離だからである」と言う事になります。

light_reflection_fig07.gif


誤魔化されたような、まるで詭弁のようにも聞こえます。しかし単なる詭弁ではありません。なぜならこの説明が光の直進性よりも基本的であると考えられるからです。フェルマーの原理を使えば

(1)光の直進性 
(2)反射の法則
(3)屈折の法則

の全てが説明されます。つまり三つの法則を統合するものなのです。この事を説明するのが次回以降の記事になる予定です。またフェルマーの原理は科学の歴史上大変重要な発見なのでその意義についてもおいおい説明していきたいと思います。

それでもやはり光が直進するのは最短距離だからという説明はやはり詭弁でしょうか? いやいや詭弁ではありませんよ。ただし直進=最短を説明しなければなりませんね。それには光の速度が一定という条件が必要です。何故光の速度が一定かはどうやって説明するんでしょうか・・・
とにかく詭弁ではありませんよ。・・・たぶん(笑)。だって光の速度が一定なのは当然に思えるからいいでしょう!?(^^;)

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幾何光学について

幾何光学幾何光学(きかこうがく)とは、光の波動性を無視して、光の進む線の性質のみを幾何学的に研究する光学の分野。光の波長が光学系のサイズに比べて極端に小さい場合の現象を取り扱う。古代のエウクレイデス|ユークリッドの時代には、既に存在していた。その当時は、

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