2017-09

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≪ 応用群論 ALL 磁石とイジング模型 4 (磁化) ≫

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磁石とイジング模型 3 (相転移と次元)

忙しくてなかなか更新できません。説明も中途半端になるかもしれませんが、考えた事を忘れないうちに記事にしておきます。取り合えず書いておけばあとで手直しできるだろうと気軽に考えておきます。
イジング模型での平均場近似の結果(6)式を思い出すと

m = tanh( 2 β J m + βH )

でした。この式はスピン相互作用が一次元の線上に並んだ場合の結果でした。イジング模型をd次元に拡張した場合の平均場近似の結果は

m = tanh( 2β d J m + βH ) .......(7)

となることが知られています。前回の計算を見直してみると分りますが、格子点I に対する近接相互作用は一次元ではI-1, I+1の二つのスピンからの効果、つまりI点の左右からの効果でE=-2Jmだけエネルギーを稼ぎます。2次元では左右、そして上下の相互作用でE=-4Jm、そしてd次元では E=-2d J m だけのエネルギーを稼ぐというふうに次元によって平均場近似の表式は変わってくるわけです。これは今でこそ簡単なことに思えますがイジングが一次元のスピン鎖の問題(イジング模型)を調べた頃には相転移の次元による違いは認識されてなかったのではないかと思われます。または平均場近似などの手法が開発されていなかったために、そういったアイディアを定性的にしろ調べる手段がなくて誰も口にしなかっただけなのかも知れませんが。

兎にも角にもd次元での平均場近似は(7)式で与えられます。そして平均場近似は次元dが高いほど良い結果を与える事が知られています。一方で一次元の平均場近似は全くおかしな結果を与える事も良く知られています。イジングによる結果によって一次元では相転移が存在しない事が知られていますが、平均場近似の表式(6)を使えば一次元でも相転移が現れてしまいます。つまりd=1の表式本来は全くの使い物になりません。そういった事情もあり今後は(7)式を用いてd=2の2次元イジング模型を考えましょう。平均場近似はおかしな結果も与えますが相転移の物理的の重要なアイディアも含んでいますし、何しろ簡単に使えて色々と面白い結果が出てくるので重宝されているようです。

次回から本格的にイジング模型を使った磁石、広い意味では相転移の物理を調べる事になります。

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