2017-02

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≪ 数値計算のテクニック 解答 ALL 調和振動子 その1 ≫

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ローレンツ変換と虚数時間

ローレンツ変換は4次元時空での回転ではないのか。だとしたらどういうイメージなのかという質問を受けたのでちょっとだけ説明を書きます。 特殊相対性理論では時間と空間3次元を合わせた4次元時空を考え、4次元空間上での座標を用いて理論を組み立てます。以下では簡単のために時間tとx座標だけの2次元座標(ct,x)を考えます。ctは、時間を長さと対等に扱うためには光速c≒3.8×108[m/s]をかけて単位をそろえるためです。通常は(ct,x)=(x0 ,x)と書いて時間を第ゼロの座標として書く記法が標準的です。

ところで特殊相対性理論の中心となる考えはローレンツ変換で、それは長さを不変する変換です。ここで使う長さとは時間tと位置xをつかって

s2 ≡x2 - (ct)2 = x2 - (x0)2

で定義されるものです。ユウクリッドの幾何学では2点を結ぶ長さは各座標の差を二乗和しものでしたが、特殊相対性理論でいう長さは時間成分の二乗和にマイナス符号がついていますから日常生活で使う長さとは異なるものです。ところで昔相対性理論を習った頃には時間だけ虚数iをつけて4次元時空での座標とする方が便利だという先生もいまして w=i×ctを定義して

s2 ≡x2 - (ct)2 = x2 + w2

と書けばこれはまさに通常のユークリッド幾何学での長さの定義になって便利だというのです。 虚数時間wを使って書いた場合に長さを不変にする変換として直ぐに思いつくのは座標回転です。座標回転は高校の線形代数で勉強したように

lorentz_kaiten_kyojikan_4.gif


です。この変換を元の時間tを使って書き直すと


20070101023627.gif


となります。ここで回転角θをi倍したものをφ=iθ と書くとこの式は以下のように書きなおせます。

20070101023635.gif


実は通常ローレンツ変換と呼ばれるものは相対速度vで動く慣性系同士の関係として定義され、上で用いたφと

cosh[φ]=1/√(1-β2)
sinh[φ]=β/√(1-β2)

の関係にあります。ここでβ≡v/c(二つの慣性系の相対速度vを光速で割った量)です。上でも求めたφには物理的な意味付けがなかったわけですが、ここでローレンツ変換で導入された相対速度v,又はそれを光速で割ったβを通して物理的な意味づけができたということになります。そしてパラメーターβを使って考えるとφが実数だということが分り、そこから最初の導入した回転角θは虚数だったという結論が導かれます。つまり虚数時間を使った形式ではローレンツ変換は虚数角の回転と見なせるという事です。そんなこんなでローレンツ変換は4次元時空での回転とみなせる事にはなりますが回転角は虚数になります。イメージはどうなるんだという質問には残念ながらイメージはありませんと答えるしかないようです。

まとめると以下のようになります。
数学的にはローレンツ変換は4次元時空の回転と対応がつきます。具体的には虚数角を用いた回転と見なせます。ですがあまり物理的なイメージを作り上げようと努力するよりもあくまで数学的な対応があるというくらいに解釈しておいた方が良いのではないでしょうか。少なくとも私にはそれ以上の事は分りません。






コメント

時間と空間の変化の仕組みが解明できました。

相対性理論において、時間と空間とが変化する仕組みが、解明出来ました。この仕組みによって、ローレンツ変換が導かれ、光速度不変の原則を証明することが出来ました。

高速運動により、物質の質量が増加することにより、物質時間が遅れます。そうなると、物質を動かす4種類の力は同じ時間内でも、遠くまで届きます。空間はそれだけ伸び、逆に大きさを変えない剛体は縮みます。

 又、高速移動に伴い、前方から来る4種類の物質を動かす力(重力・電磁力・強い力・弱い力)は速く伝わり、後方から来る物質を動かす力は遅く伝わる様になります。そうなると、方向により物質時間の経過が異なって来ます。

この2つ変化を数式にしたのが、CATBIRD変換式
t’=t*(√(C^2-2VCcosθ+V^2)/C )/(√(1-V^2/C^2))
x’=(x-Vt)/√(1-(V^2/C^2))
y’= y/√(1-(V^2/C^2))
z’= z/√(1-(V^2/C^2))
「※又は、C*t*cosθ=x なので、t’=t*(√(C^2-(2Vx)/t +V^2)/C )/(√(1-V^2/C^2))としても良いでしょう。」
です。

 例えば、高速移動により、前方から来る物質を動かす4つの力が速く到達する様になっても、物質を構成する基本粒子の質量が増加するので、物質反応の速度は速くなるのか、遅くなるのかは一概には言えません。2つの変換式を統合した下記のCATBIRD変換式で、時間の変化を確かめることになります。

 この変換式により、観測者がどの様な速度で動きながら、どちらの方向へ向かう光の速度を観測しても、その速度は常に299,792.5㎞/秒で計れます。
 試しに、(x,y,z,t)=(cosθ,sinθ,0,1)を、√(x'^2+y'^2+z'^2)=c*t'に代入して見て下さい。計算を簡単にする為、z=0の平面上で、1秒間に移動した光を想定していますが、3次元でも、何秒間でも同じ理論です。
詳細は
http://d.hatena.ne.jp/tmcatbird/
をご参照ください。CATBIRD変換よりローレンツ変換が導かれ、光速度不変の原則が証明されています。

光速度が不変である理由

光は、観測する者がどの様に運動しながら観測しても、秒速299,790.2㎞と計れます。その理由は、運動する慣性系においては、時間及び空間3次元の長さが変換されるからです。xyz=3次元の空間・t=時間 θ=観測者の進行方向と光の進行方向との角度とします。 速度Vで運動する慣性系では、時空間は下記の様に変換されます。CATBIRD変換と名付けます。(2乗を^2と表わす)
t’=t*(√(C^2-2VCcosθ+V^2)/C )/(√(1-V^2/C^2))
x’= (x-(V/C))/√(1-(V^2/C^2))
y’= y/√(1-(V^2/C^2))
z’= z/√(1-(V^2/C^2))
この変換により、光速は常に一定速度で計れます。ローレンツ変換は、一部正確ではない点がありました。
詳しくは、
http://www42.tok2.com/home/catbird/
を参照ください。
正しいと思うのですが、誤りがあれば教えてください。

ゴンザレスさん

書き込み有り難うございます。ゴンザレスさんの主張には全く同意します。
以前の私のコメントや記事でなにか誤解があったのかも知れませんが,
ゴンザレスさんの主張と私の意見は矛盾することはないとと思われます。

私の意図は,虚数時間という言葉がありますが、それは時間が虚数化した
ものではなく、時間と空間を対等に扱うために導入された数学的な技巧
であるというだけです。ゴンザレスさんの意見と矛盾しますか?

虚数は方便にあらず

特殊相対性理論は人類初めてアインシュタインにより提唱された時は、理解出来る人がほとんどいなくて、反相対性理論集会が開かれる程、反発は大きいものでした。これを四次元幾何学の形でミンコフスキーが数学者に紹介したところ、相対性理論の理解者は、物理学者ではなく、数学者から徐々に広まりました。この時の四次元幾何学が、ローレンツ変換の説明に斜行座標(又は回転座標)を使うスタイルでした。アインシュタインはこのような四次元幾何学のテクニックは、方便の一種だと思っていました。ところが、重力と加速度運動を等価原理で統一する理論である一般相対性理論を構築するに当り、一般相対性理論の共同著作者であるグロスマンが、曲がった時空間のモデルとして、リーマン空間を採用しました。アインシュタインは数学がちょっぴり苦手だったのです。結局は、ミンコフスキーが考案した四次元幾何学(但し、曲がっている。)が採用されました。だから一般相対性理論は幾何学的な力学と言われます。相対性理論で出てくる虚時間とは、空間座標と時間座標を同等に扱って、四次元空間におけるピタゴラスの定理を言うための方法であって、ホーキングが言う虚時間(第二の時間軸)とは違うものです。

こちらこそ

わざわざこちらに書き込みに来ていただいて、有難うございます。だいぶ前に書いた記事なのに、こんな記事が目にとまることもあるんだなという感じです。

私自身は虚数時間や虚数角は単なる数学的なトリックだと思っています。数学的なトリックだからと言って間違いや嘘ではなく、数学としては全くまともだが、物理的な解釈はまた別なものという意味です。虚数時間でよく引き合いにだされるホーキングの本はまだ読んだ事がないので、その関係が分かりません。いつか読んでみたいとは思っていますが。

はじめまして

はじめまして。
物理関連の記事を楽しみながらいつも読ませていただいております。
遅まきながら、この記事を僕のブログで引用させていただきました。

ブルーバックスから虚数時間の本が出たとき、僕もこれを読みましたが当時は意味をちゃんと理解して読んでいませんでした。その後、竹内薫さんの著作やこちらのアトムさんの記事を読んで正しく理解できるようになりました。ありがとうございます。

それにしても「虚時間」や「虚数角」などを受け入れるって最初は戸惑いましたね。でもオイラーの公式(exp(ix)=cos(x)+i*sin(x))だって回転角をあらわす指数のところが虚数ですし、量子力学ではいちばんよく使われる式なので「虚数角」もあながち空想だけですませるわけにはいかないな、と思いました。

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