2017-06

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≪ 量子論の歴史とかどうだろうか ALL 電場内の電子が持つエネルギー ≫

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電磁場のエネルギー

電磁場のエネルギーを求めてみよう。いくつかの方法があるが、ここはラグランジアン形式を出発点としてハミルトニアンを系のエネルギーだと解釈しよう。マックスウェルの方程式を再現するようなラグランジアンは L = ∫dx (-1/4) FμνFμν = 1/2 ∫dx ( E2 - B2 )

と与えられる。ハミルトニアンは正準共役な変数  Pk ≡ ∂L/∂(∂0Ak)=F0k = - Ek を使って

HEB
= ∫dx Pk0 Ak -  L  
= ∫dx -E.(-E - ∇A0) - 1/2( E2 - B2 )  
= ∫dx 1/2( E2 + B2 ) - A0(∇.E)

と書ける。最後の項は部分積分の公式と表面項がゼロになる事をつかった: ∫dx E.∇A0 = -∫dx A0(∇.E)。ここで電磁場の他に電荷ρ(r)があった場合のポテンシャル・エネルギー φ(x)= ρ(x)A0(x)を付け加えると

HEB + Hφ  = ∫dx 1/2( E2 + B2 ) - A0(∇.E) + ρ(x)A0(x)

となる。ところでガウスの法則を使えば∇.E=ρ であるから、3項目と位置xにあるポテンシャルエネルギーの項はキャンセルして

HEB + Hφ = ∫dx 1/2( E2 + B2 )

となる。一見電荷の影響は消えてしまったかのように見えるが、もちろん電磁場を作っているもとは電荷なのであるから矛盾はない。但し式変形をおってみれば分るとおりこのエネルギーは電荷がなくても同じ表式になる。(その場合には∇.E=0であるから、HEB の三項目の項は存在しない。)つまりエネルギーの表式に現われている電磁場は E(x) = Erad(x) + ∫dr ρ(r)/|x-r| というふうに二つの効果かが含まれていると考えるべきである。一項目は空間を飛んでくる電磁波であり(∇.Erad=0) 、二項目は電荷が作るクーロン場である。

しかし良く調べてみるとこのエネルギーの表式は発散する事がわかる。それは電子が作った電場を電子自身が感じるために生じる自己エネルギーのためである。 歴史的にはこの発散の問題が量子電磁気学の発展を促した。最終的な解決には量子論と相対性理論の融合、そしてディラックの電子理論が要求される。この問題の解決の糸口はワイスコップの相対論的な電子の自己エネルギーの計算にある。残念ながら私にはその理論を理解するだけの能力がないのだが、せめてアイディアだけでも知りたいと勉強中であるから、そのうち記事にしたい。今回はここまで。さようなら。

コメント

はじめまして

はじめましてkafukaさん。ご紹介のページはワイスコップの論文を丁寧にフォローしていますね。勉強になります。ワイスコップの論文は私も昔に挑戦しましたが、結構難しくて、今でも完全にはフォローしていません。私は大雑把な流れだけをフォローして記事を書いたので、どこかに不備があるかもしれません。何かの機会に参考にさせてもらいます。

ワイスコップの理論の説明は、
http://maldoror-ducasse.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_5d9e.html
が、わかりやすいと思います。
まぁ、発散することは同じです(対数発散ですが)

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