2017-10

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≪ 古典力学 4 (作用反作用の法則前編) ALL 古典力学は破綻したのか? ≫

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作用反作用の法則を考える 1

物事を理解する上では遠回りしたり、納得の行くまで追及する事が必要なこともある。今回は作用反作用の法則は何故成立しなければならないのかを考えてみたいと思う。とはいっても数学的な証明ではなく、そのもっともらしさを示したいというだけである(本来証明ができるものなら基本法則に採用されるはずもない)。

下の図のように滑らかな台の上で質量Mの積み木に力Fを加える問題を考えよう。既に運動の法則については熟知した読者なら M dv/dt = F から加速度a = dv/dt = F/M が得られると即答できるだろう。
sayou_hansayou04.gif
ところが質量がMといった積み木が、実は二つの積み木A, Bをピッタリと密着させたものだとしたらどうだろう(M = mA + mB)。

sayou_hansayou01.gif


A, B は接着剤で結合されているわけではなく、机の上に並べた時にピッタリと密着させてあるだけだとする。それでも加速度は a = F/Mで良いのだろうか。それとも二つの積み木について運動方程式を立てなければ正しい答えを得ることができないのだろうか? 日常経験からいうと、二つの積み木だろうが、三つの積み木だろうが、全体の質量Mさえ決っていればその加速度はF/Mで良い。つまり運動方程式を個々の積み木に対して立てる必要はなさそうである。それを確かめてみようと思う。

sayou_hansayou03.gif



それでは質量mAとmB(M=mA + mB) の二つの積み木を密着させて机の上に置き、左から力Fを加えたとする。二つの積み木の接触面に注目してみよう(下の図)。

sayou_hansayou05.gif



左の積み木は右の積み木の面を力f1で押すだろう。一方押した方の右の積み木も反動の力としてf2を感じるだろう。A, B の積み木に対して運動方程式を立てると。

mA aA = F + f2

mB aB = f1


ここで力Fを加えた運動によって二つの積み木がピッタリと寄り添って動く場合を考える。あまりにも急激に力を加えなければ、接着剤でくっつけてなくても積み木は一体で運動するだろう。そういった状況ではaA = aB ≡a である。 二つの式の両辺それぞれ足すと

(mA + mB) a = F + f1 + f2

となる。作用反作用法則が成立しているなら

f1 = - f2

であるから(図ではあらかじめf2を左向きに書いた)、右辺はf1とf2に関しては相殺してFだけが残る。つまり

(mA + mB) a = F   ⇔  作用反作用の法則

である。これは当然のように思えるが、そうではなく作用反作用の法則が成立しているお陰である。もしも作用反作用の法則が成立していないと世にも奇妙な現象が起こってしまう。なぜなら二つの積み木を一体として押す場合ですら、接着剤で結合させた積み木を押す場合と加速度が異なるのである。そうなったら重いものは切り分けて押すと楽に仕事ができるとか、逆にくっつけて運んだ方が力が少なくて済むことになってしまう。これは我々の日常経験とは一致しないだろう。 この他にも作用反作用の法則についてのもっともらしい説明はある。演習問題を解く際には答えを得るだけではなく、色々と遊んでみる事も理解を深めるのに役立つ。

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