2017-11

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≪ 漸近級数 1 ALL 漸近級数 3 ≫

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漸近級数 2

漸近展開の具体例として積分表示

E(x) ≡ ∫[-∞, x]dt et-x/t = ∫x dt et-x/t

を考える。最後の式では積分の下限は-∞であることを省略した。この関数のx=-∞における漸近展開は

En(x) =  0! x-1 + 1! x-2 + 2! x-3 + 3! x-4 + … + (n-1)! x-n

である(補足1)。 漸近展開の特徴として、数列の和が収束することは要求されていなかった。実際En(x)の和は発散することが直ぐに分かるだろう。つまりE(x)は定義されていない。それにも関わらずこの漸近展開はE(x)の近似式として有用である。何故なら、漸近展開の定義 lim x→-∞ xn [ E(x) - En+1(x)]=0 から、適当に大きなxを取れば


E(x) = En+1(x) + o(x-n)


が成立するからである。o(x-n)はxのn乗を掛けても、ゼロと見なせる程度の誤差を意味する(補足2)。



(補足1)En(x) が E(x)の漸近展開である事は以下のように示される。

x dt et-x t-1
= [et-x t-1 ] x-∞ + ∫x dt et-x t-2
= x-1 + ∫x dt et-x t-2

式変形は、指数関数は微分しても変わらないことから、et-x = d/dt et-xとして、部分積分を使った。以下、同様に部分積分を繰り返し適用していけば

x dt et-x t-1
= 0! x-1 + 1! x-2 + 2! x-3 + 3! x-4 + … + (n-1)! x-n - n!∫x dt et-x t-n-1

この式の最後の項が、漸近展開での剰余項を定義する。つまり

| E(x) - En | = | n!∫x dt et-x t-n-1 | 

ここで余剰項に対して部分積分をつかってやると

| E(x) - En | =| n! x-n-1 + (n+1)!∫x dt et-x t-n-2|
= n! | x |-n-1 + (n+1)!|∫x dt t-n-2 | 
< n! | x |-n-1 + (n+1)!|∫x dt x-n-2 = o(x-n)

である。よって

limx→-∞ xn| E(x) - En | =0

となり、En(x)は漸近展開の条件を満足する。



(補足2)o(x-n)はx→∞において x-nより早くゼロに収束する項という意味で、

limx→∞ xn o(x-n)≡0

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