2017-10

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≪ 漸近級数 3 ALL 漸近級数 5 ≫

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漸近級数 4

積分表示で定義されたE(x)関数 E(x)=∫x et-x/t dt (∫記号の上につけたxは定積分の上限)の漸近展開だが、微分方程式から求める方法もある。

E(x)は微分方程式

E(x)= x-1 - E’(x)

を満たす。この式の右辺、一回微分されたE(x)に対してE(x)=1-E'(x)を代入してみるとどうなるだろうか。やってみると

E(x)= x-1 + 1! x-2 + E''(x)

となり、今度は二階微分が現れる。右辺に現れたE(x)の2回微分にさらにE(x)=1-E'(x)を代入、そしてこの操作を何度も繰り返していけば漸近展開が得られる、

E(x)=0! x-1 + 1!x-2 + 2!x-3 +.... +(n-1)! x-n + (-1)n E(n)(x)

この方法では余剰項は(-1)n E(n)(x)であるが、これが漸近展開の定義を満足するかどうかは直接は分からない。しかし、具体的な表式を用いることなく漸近展開が得られたのは面白い。



一階微分方程式には二つの独立解が存在する。すると、一般に二つの独立解をもつ微分方程式が一つの漸近展開を生み出したことになる。問題点を明確にするために、微分方程式を解いてみる。

経験から、解としてE(x)=e-x f(x) の形を仮定する。微分方程式にこの形を代入すると

E(x)= x-1 - E’(x) ⇒ f' (x)=ex/x

f(x)に関数微分方程式は簡単に解けて、形式解

f(x) = C + ∫x-∞ dt et/t

を与える。Cは積分定数である。よってE(x)の満たす一階微分方程式から任意定数Cを含んだ答え

E2(x)=C e-x + ∫x-∞ dt et-x/t

が導出される(2の添え字はCのないものと区別するためにつけた)。ところが微分方程式から導かれる漸近展開は、どうもCの部分が落ちたものになっているようである。つまり、先ほどの導出は、C=0の場合のみ、正しくて、微分方程式が持つ独立解全てに対して成立する方法ではないという結論に達する。このことは、E2(x)を微分してもCの項が有る場合、余剰項が小さくならないことからも理解できる。やはり余剰項をしっかりと評価しておくのが大事である。

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