補間法 2
暫く補間という言葉を忘れてのんびりいこう。
線形代数の復習として次のような問題を考える。
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(問題)任意のn次元ベクトルV=(V1,V2,........,Vn)を eaで分解する。
V=Σa ca ea .......(1)
この分解が可能である十分条件として
Σa ea ea =1 ..........(2)
を示せ。(つまり(2)→(1)を説明せよということ)
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表記をシンプルにするために正確さを犠牲にした。 多少説明を加えると、(2) の右辺1はnxnの単位行列のことであり、右辺と左辺のベクトルの足をすべて陽に書きだすと
Σa ( ea)i ( ea)j = (1)ij
の意味である。i , j はベクトルの成分を表しaは基底ベクトルがn個存在するはずなのでそれらを区別するために導入されたインデックス。
十分条件を示すだけなので証明はいたって簡単である。(2)式に(V)jを掛けてj の足に関して和をとればよい。 これもまた足を書くのをさぼって簡素化された表記で書くと
(2)に右からVを掛ける:
→ Σa ea ea.V = 1.V .....(3)
→ Σa ea ( ea.V) = V ..........(4)
ca= ea.Vと見れば
Σa ea ca = Vが証明される (終わり)。
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この基底分解の公式をじっと睨んでみよう。
2,3分… 空想してください・・・・
(2)式の左辺は Σa ( ea)i ( ea)j という何か良くわからないもの。
一方右辺の (1)ijはとんでもなく単純、つまり n×nの単位行列。
「そうか、左辺の複雑な式はaに関する和を取ると、とんでもない奇跡がおきて単位行列になる!」
その奇跡が起きる場合には、任意のベクトルVがeaを用いて分解できてしまう。
それが基底分解の(4)式。
とまあそう考えると、間違いではないが感動がない。
全てのベクトルが基底ベクトルで分解できることが直感的でない。
ところが (2)式の右辺と左辺を入れ替えて
1 = Σa ea ea ...... (5)
と見るとどうだろう? 左辺の1を右辺のように表すことができると読むのである。 つまりn×n次元での1が、基底ベクトルeaで分解できるということ。 このことはベクトルを使った通常の表記よりもディラックが導入したブラ・ケット表示を用いた方が明確である。
Σa ea ea ⇒ Σa | ea > < ea |
この表現を使うと (5)式の右辺では二つのeaがあるが、一つは基底ベクトル(| ea > )、もう一つはベクトルに作用するベクトル(反変ベクトルとか共役ベクトルと呼ばれるもの: < ea |)と見なすことになる。 この考え方では、(2)式の「基底ベクトルの和をとると単位行列になる」という表現よりも、もっと積極的に「単位行列は基底 | ea > で分解される」 と見る(5)式の方が優れているというわけだ。
1 = Σa | ea > < e a | = | e1 > < e 1 | + | e2 > < e 2 | + ........ + | en> < e n |
左辺は1,または単位作用素、右辺は基底ベクトルでのスペクトル分解。 単位作用素とは、演算されてもとの値を返すもの、それが右辺の演算子は基底の和に分解してしまう。 その分解に現れる係数はベクトルの言葉では ca= ea.V だが、ディラック記法では < ea|V >と書く。 この見方の方が、全てのベクトルが基底分解されるということをもっと積極的に説明していると思うわけである。
そろそろ話を収束させよう。纏めると
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(任意の)ベクトルが基底eaで分解可能であるためには、《1がeaで分解可能である》。
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これが補間とどう関係するかは次回に説明するが、ポイントは単位演算子を分解することで任意のベクトルに対する基底分解の公式が得られるということである。個々のベクトルに対する分解だけを考えていただけでは得られない基底分解に対する一般的な性質が、1 という演算子を調べることで分かるというのが大事な点である。
線形代数の復習として次のような問題を考える。
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(問題)任意のn次元ベクトルV=(V1,V2,........,Vn)を eaで分解する。
V=Σa ca ea .......(1)
この分解が可能である十分条件として
Σa ea ea =1 ..........(2)
を示せ。(つまり(2)→(1)を説明せよということ)
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表記をシンプルにするために正確さを犠牲にした。 多少説明を加えると、(2) の右辺1はnxnの単位行列のことであり、右辺と左辺のベクトルの足をすべて陽に書きだすと
Σa ( ea)i ( ea)j = (1)ij
の意味である。i , j はベクトルの成分を表しaは基底ベクトルがn個存在するはずなのでそれらを区別するために導入されたインデックス。
十分条件を示すだけなので証明はいたって簡単である。(2)式に(V)jを掛けてj の足に関して和をとればよい。 これもまた足を書くのをさぼって簡素化された表記で書くと
(2)に右からVを掛ける:
→ Σa ea ea.V = 1.V .....(3)
→ Σa ea ( ea.V) = V ..........(4)
ca= ea.Vと見れば
Σa ea ca = Vが証明される (終わり)。
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この基底分解の公式をじっと睨んでみよう。
2,3分… 空想してください・・・・
(2)式の左辺は Σa ( ea)i ( ea)j という何か良くわからないもの。
一方右辺の (1)ijはとんでもなく単純、つまり n×nの単位行列。
「そうか、左辺の複雑な式はaに関する和を取ると、とんでもない奇跡がおきて単位行列になる!」
その奇跡が起きる場合には、任意のベクトルVがeaを用いて分解できてしまう。
それが基底分解の(4)式。
とまあそう考えると、間違いではないが感動がない。
全てのベクトルが基底ベクトルで分解できることが直感的でない。
ところが (2)式の右辺と左辺を入れ替えて
1 = Σa ea ea ...... (5)
と見るとどうだろう? 左辺の1を右辺のように表すことができると読むのである。 つまりn×n次元での1が、基底ベクトルeaで分解できるということ。 このことはベクトルを使った通常の表記よりもディラックが導入したブラ・ケット表示を用いた方が明確である。
Σa ea ea ⇒ Σa | ea > < ea |
この表現を使うと (5)式の右辺では二つのeaがあるが、一つは基底ベクトル(| ea > )、もう一つはベクトルに作用するベクトル(反変ベクトルとか共役ベクトルと呼ばれるもの: < ea |)と見なすことになる。 この考え方では、(2)式の「基底ベクトルの和をとると単位行列になる」という表現よりも、もっと積極的に「単位行列は基底 | ea > で分解される」 と見る(5)式の方が優れているというわけだ。
1 = Σa | ea > < e a | = | e1 > < e 1 | + | e2 > < e 2 | + ........ + | en> < e n |
左辺は1,または単位作用素、右辺は基底ベクトルでのスペクトル分解。 単位作用素とは、演算されてもとの値を返すもの、それが右辺の演算子は基底の和に分解してしまう。 その分解に現れる係数はベクトルの言葉では ca= ea.V だが、ディラック記法では < ea|V >と書く。 この見方の方が、全てのベクトルが基底分解されるということをもっと積極的に説明していると思うわけである。
そろそろ話を収束させよう。纏めると
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(任意の)ベクトルが基底eaで分解可能であるためには、《1がeaで分解可能である》。
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これが補間とどう関係するかは次回に説明するが、ポイントは単位演算子を分解することで任意のベクトルに対する基底分解の公式が得られるということである。個々のベクトルに対する分解だけを考えていただけでは得られない基底分解に対する一般的な性質が、1 という演算子を調べることで分かるというのが大事な点である。
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