2017-10

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≪ 補間法 2 ALL 父 ≫

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補間法 3

前回の記事を引き継ぎ、いよいよラグランジェの補間について説明を始める。その基本となるのがラグランジェのデルタ ΔA(x,xi)で、クロネッカーのデルタを拡張したような関数なのである。  申し訳ないが、この「ラグランジェのデルタ関数」、私が勝手にそう呼んでいるだけであって、一般的な名前ではないのでこのブログ以外では通用しないということを覚えていてほしい。 

さてラグランジェのデルタ関数、ΔA(x,xi)だが、これはxの関数で、二つ目の変数として入っている xiは集合Aの要素である。 例えば A={1,2,3}でxiとしては1,2,3の三通りのデルタ関数が作られる。 ここではxは実数のみを扱いAは実数の有限集合としておく。さてラグランジェのデルタ関数の持つ性質として

ΔA(xi , xi) = 1

ΔA(xi , xj) = 0 (i≠j)

がある。このような関数は幾通りも作れるのだが、ラグランジェは非常にエレガントな表式を生み出した。 コンパクトで後々の補間法で便利に使えるものである。 ところで x が x∈Aの場合は上で定義されているのだが、xが集合Aに属さない場合にはどんな値になっているのか不明である。  少し具体例を見てみよう。例えば A={1, 2 , 3 } の場合にΔA(x , 1)を考えると、これは

ΔA(1 , 1)= 1 
ΔA(2 , 1)= 0 
ΔA(3 , 1)= 0

ということになる。 またΔA(x , 2)なら

ΔA(1 , 2)= 0 
ΔA(2 , 2)= 1 
ΔA(3 , 2)= 0
 
集合Aは分数や無理数を要素に持っても構わない。
例えばA={ 2/3, √2、√3 } なら

ΔA(2/3, 2/3)= 1 
ΔA(√2 , 2/3)= 0 
ΔA(√3 , 2/3)= 0

ΔA(2/3, √2)= 0 
ΔA(√2 ,√2 )= 1 
ΔA(√3 , √2)= 0

などとなる。

それではこのようなデルタ関数としてラグランジェの与えた式を示す。

ΔA (x, xi) ≡ Πk≠i ( x- xk)/(xi-xk)

ここでΠk≠i は式に現れたkを変えて掛けてゆくという記号であるが、その場合にk=iの場合だけは除くという意味である。 xにxiを代入すると分母と分子で相殺して1になることは直ぐに分かる。またxがxi以外の値x=xj (j ≠ i ) の場合には分子に(k=jの時に)現れる (x-xj) の項がゼロになることからΔA (xj , xi) =0 となっている。

具体的に構成すれば明らかである。 A={ 2/3, √2、√3 } の場合次の三つのデルタ関数が作られる。

ΔA(x, 2/3)= [ (x - √2) ( x - √3) ]/[ (2/3 - √2) (2/3-√3)]  
ΔA(x , √2)= [ (x - 2/3) ( x - √3) ]/[ (√2 - 2/3) (√2-√3)] 
ΔA(x , √3)= [ (x - 2/3) ( x - √2) ]/[ (√3 - 2/3) (√3-√2)]

これらが確かに上で定義した性質を満たすことが分かる。 またラグランジェの与えたデルタの式で重要なのはこれが多項式性であるということである。これは補間法において非常に便利な性質となる。

次回、ラグランジェのデルタ関数を使った補間法を説明する。

一つ忘れていた事があった。前回単位行列を基底で分解すれば、それは即ち任意のベクトルの基底分解の表式を得たことになることを説明した。 今回の記事との関連は、まさに、ΔA(x, xi) が単位行列(の成分表示)に対応しているということである。ここで単位行列は Aの空間におけるものである。 次回以降次第にその関係が明らかになってゆくが、とりあえずはクロネッカのδij が整数 i , j の空間における単位行列であったことからなんとなく対応がありそうだなあと思ってもらえれば良い。 ときには《なんとなく》を楽しみながら自分なりにいろいろと思いを巡らすのも悪くはない。

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