2017-03

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保存則

保存則について書こうと思うが、今回の内容は古典力学という枠に限定されない一般的なことを述べたい。 というのも量子力学のコーナーでも運動量保存則に関する記事を書いていて、後々そちらの方からもこの記事を参照したいと考えているからである。 ただ内容に関してはたいした事を述べるつもりはなく、ちょっとした注意点を挙げるだけである。 まず、保存則は対称性と結びついていることを力学のラグラジアン形式で学ぶ。 よって対称性がなければ保存則は存在しないだろうと思われるが、多少注意が必要である。 

先ず我々が自然の対称性を正しく認識しているかどうか、同じく保存則を正しく認識しているかどうかという点である。 つまり、ネーターの定理でいわれる対称性と保存則の関係だが、系の対称性と保存則の両方を正しく認識して初めて、「ああ、この保存則は○○の対称性から理解されるな」と言えるわけである。 例えば対称性が複雑な場合にそれに気がつかず、実験から求めたデーターを見てある量が保存しているようだが「何故だろう。 偶然かな?」などということもあるだろうし、対称性が存在するように思える場合でも何らかの原因で実際には対称性が存在しないということも有り得るだろう。 

例えば万有引力は回転対称なポテンシャルで記述されるが、惑星運動の楕円軌道は回転対称ではない。素朴に「回転対称なポテンシャル→回転対称な軌道」と考えることができないわけで、ポテンシャルの回転対称性は角運動量保存則と結びついていることを理解しなければならない。 こんな単純な例では私の言わんとしていることがが伝わりづらいかもしれないが、要は対称性と保存則を正しく認識することがそれなりに難しい事もあるということだ。 自発的な対称性の破れまで考えると話がそう単純じゃない事が認識してもらえるかもしれない。 
(話はそれるが、ネーターの定理は保存則があるのに対称性が存在しないという可能性に関しては何も言わない。 あくまで「ネーターの定理: 対称性→保存則」という一方通行で逆は必ずしも真ならずである。 )

次に自然界には《厳密な対称性》は存在しないことが殆どである。 単純な例だと、地球上には厳密な意味での並進対称性など存在しない。 なぜなら地球は丸いから、そして我々の立っている地面はその地球表面であり、並進対称では有り得ないから。 しかし、それでも我々が運動量保存則を使ってあらゆる現象を正しく記述できることを考えれば、保存則を議論するのに必ずしも《厳密な対称性》は必要ないのである。 エネルギーや運動量が保存するためには、宇宙全体での対称性など考える必要はなく、考えている現象に関与すると思われる限られた部分系での対称性を考えれば良いのである。 また考えている系に《厳密な対称性》がない場合でも、ネーターの定理が有益な情報を与えてくれる場合があるが、話が複雑になるので別な機会にしよう。

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