2017-10

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≪ 映画 「おくりびと」 ALL 直線電流の周りの磁場 ≫

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超関数の公式 (principal value)

超関数の公式, 

1/(x-iε) = p.v. 1/x + iπ δ(x) …(1)

に表れる超関数プリンシパル・バリューについて説明しておく。 読みづらいですが2項目のデルタ関数の前の係数は 「i (アイ)」 と 「π(パイ)」です。 p.v.というのはprincipal valueの略で、次のように定義されています。

(p.v.1/x) ≡ x/(x22) …(2)

ここではεは常に微少で、計算の最後にゼロに持ってゆくパラメーターとしておきます。 この定義を採用すると、積分区間が[-∞,∞]の積分に関して

∫ dx (p.v.1/x) f(x)  =limε→0[ ∫[-∞,-ε] dx f(x)/x +∫[ε,∞] dx f(x)/x ] …(3)

という公式が得られます。 こちらの方をp.v.1/xの定義にして(2)式を導くというのもありです。 そえでは、(2)と(3)の定義が等しいことを示してみます。 仮定としてf(x)は適当に性質の良い関数であるとします。具体的には必要な回数だけ微分可能であること、またx→±∞でゼロになることを要求します。

それではやってみます。 (2)の定義を使って

∫dx (p.v.1/x)f(x) = ∫dx x/(x22) f(x)

= [ ∫[-∞,-ε] + ∫[-ε,+ε] + ∫[ε,∞] ] dx f(x) x/(x22)

= [ ∫[-∞,-ε] + ∫[ε,∞] ] dx f(x) x/(x22)
+ ∫[-ε,+ε] dx f(x) x/(x22)


積分領域でわけました。 全ての式でε→0を最後に取る事を暗黙の了解とします。 さて最後の式の第一項は積分領域でいうと>[-∞,-ε] と [ε,∞] ですが、どちらの領域でも | x | ≧ε なので被積分関数の中にあるεをゼロにとっても問題ありません。 よって次のように変形できます。

= [ ∫[-∞,-ε] + ∫[ε,∞] ] dx f(x) /x + ∫[-ε,+ε] dx f(x) x/(x22)


第二項目は [-ε,+ε] の領域なので x は小さいと思ってよいでしょう。 そこで被積分関数のf(x)をx=0 の周りでテイラー展開します。 

= [ ∫[-∞,-ε] + ∫[ε,∞] ] dx f(x) /x + ∫[-ε,+ε] dx [f(0) + f'(0)x + f''(0)x2+…] x/(x22)

二項目の積分はxが小さいところで行いますからテイラー展開の高次程小さくなります。最終的にはε→0の極限を考えるわけなので

= [ ∫[-∞,-ε] + ∫[ε,∞] ] dx f(x) /x + ∫[-ε,+ε] dx f(0)*x/(x22)

としても良いことになります。 最後の項は積分領域で被積分関数がプロスとマイナスの値を取りトータルとしてゼロになることが分かります。よって


=[ ∫[-∞,-ε] + ∫[ε,∞] ] dx f(x) /x +O( ε)

これで(2)式から(3)式が導出された事になります。 これで 1/x のプリンシパル・バリューという超関数 p.v.1/x の公式を説明したことになります。


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