2017-11

目次

≪ 超関数の公式 (principal value) ALL カシミール効果(第二回目) ≫

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

直線電流の周りの磁場

直線の周りにできる磁場を計算する。 ビオ・サバールの法則を使って計算する方法はよく目にするので、ここではベクトル・ポテンシャルを使った方法で計算してみよう。 公式は

A(r) =(μ0/(4π))∫dR j(R) /|r -R |

である。 考えているのは 点r=(x,y,z)におけるベクトルポテンシャルA(r)であるが、それはR=(Rx, R, Rz)にある電流によって作られる。 ベクトル・ポテンシャルAはその名のとおりベクトルであり、積分の中に表れている電流密度もベクトルである。 直線電流の周りにできる磁場を考えているので, j=(0, 0, jz) δ(Rx)δ(Ry) と置いてR.ベクトルのx,y成分の積分は簡単にできる。よって積分の部分は

∫dR j(R) /|r -R | = (0, 0, jz) ∫ dRz/|r - Rzez|

と簡単になる。 電流がz成分しか持たないため、ベクトルポテンシャルもz成分しか値を持たない。 被積分関数の中をもっと具体的に書くと

A(r) =(μ0z/(4π))ez ∫ dRz/√[x2 + y2 + (z-Rz)2]

この積分は面倒くさそうだが案外簡単な形になって

A(r) = (μ0z/(4π))ez log{ Rz-z +√ [x2 + y2 + (z-Rz)2] } |(-L/2,  L/2)

=(μ0z/(4π))ez (Log{ L/2-z+√[x2 + y2 + (z-L/2)2] - Log{-L/2-z+√[x2 + y2 + (z+L/2)2] )

となる。Rzの積分の上限と下限は直線電流の両端に対応しており、今、電流はz=0からz=Lまでの線上を流れているとした。 流れている直線電流が十分長い場合はL→∞の極限をとって(ただし、実際にはLは大きいが∞にはなりえない)

A(x,y,z)= (μ0z/(4π))ez 2 log(L/√[x2+y2]) + O(1/L)

ベクトルポテンシャルから磁場を求める公式は

B=∇×A = (μ0z/(2π[x2+y2] ) (-y, x , 0)

xy平面に磁場ベクトルを描いてみると下の図のようになる。


円柱座標 (x、y、z)= ρ(cos(φ), sin(φ), z) 、 ρ=√[x2 + y2] でのφ方向の単位ベクトルはeφ = (-sin(φ), cos(φ), 0)で与えられる。これを用いると


B = [μ0/(2π)] ( jz/ρ) eφ

と書ける。つまり磁場は直線電流からの距離ρに逆比例する。この形だとアンペールの法則 「磁場の強さを円電流の周りにそって一周積分すると電流に比例する: 2πρB = μ0 jz 」の関係がわかる。


コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://letsphysics.blog17.fc2.com/tb.php/465-e67ba81c

«  | HOME |  »

CATEGORIES

RECENT ENTRIES

RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACKS

APPENDIX

アトム 

アトム 

趣味   近所散策と物理

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。