2017-10

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≪ デルタ関数 その0 ALL 物理の心? その4 ≫

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デルタ関数 その1

デルタ関数が物理で最初に顔をだすのは電磁気学ではなかっただろうか。点電荷eが作る電場は大きさが e/(4π)/r2rの方向を向くことが知られている。 そして電場と電荷分布には∇.r/r3=4πδ(r)の関係があるのだった。なぜこれがデルタ関数なのだろうか? まず物理で使う常套手段、なにかの極限で計算を正当化する方法を使って説明する。つまりクーロン電場にパラメーター,δを入れて、計算の最後にδ→0の極限をとる事を考える。示したいことは ∇.r/r3-δ=δ/r3-δ がδ→0の極限でデルタ関数になるという事だ。”計算の最後に極限を取る”の意味は、なにか関数がf(x)与えられたときに∫dr f(r)δ/r3-δ の積分を計算する、その後にδ→0の極限をとるという意味だ。つまり

limδ→0∫dr f(r)δ/r3-δ=4π f(0)

を示す。そしてこの関係式は適当な性質を満たす任意関数f(x)に対して成立するとき

limδ→0 δ/r3-δ=4πδ(r)

と書いてもいいだろうと言う事だ。しかしあくまでこの関係式は積分をしたあとに成立するものであると言う事を忘れてはならない。

さて、計算をはじめよう。まず任意関数f(r)はr→∞でゼロになると仮定しよう、物理で使う関数は大体こんなもんだろう。積分領域をr=0を囲む半径1の球内領域D1とそれ以外の部分D2に分ける。

∫dr f(r)δ/r3-δ
=∫D1 dr f(r)δ/r3-δ+∫D2 dr f(r)δ/r3-δ
=∫D1 dr f(r)δ/r3-δ+0

ここでD2の領域では∫f(r)/r3-δが有限な値を与えると仮定して、これにδを掛けるとδ→0の極限でゼロになる事を使った。さて、D1領域の積分だが、原点を囲む小さな領域なので f(r)≒f(0)と近似できるだろう。すると

=f(0)δ×∫D1 dr 1/r3-δ
=f(0)δ×4π∫01 dr r2/r3-δ
= f(0)δ×4π[rδ/δ]|01
=4π f(0)

となる。計算の途中で積分の曲座標表示をつかい ∫dr=4π ∫01dr r2 とした。ここで使った関数f(r)は、無限遠点で消えるという条件とrで有限な値f(0)を持つ任意関数であると仮定して計算した。この関係式をf(r)や極限操作の順番などを省略して

limδ→0 δ/r3-δ=4π δ(r)

と書く。ここでr=√x2+y2+z2は原点からの距離である。我々は3次元空間でのデルタ関数δ(r)=δ(x)δ(y)δ(z)を考えていたが、二次元平面におけるデルタ関数は

limδ→0 δ/r2-δ=2π δ(r)

となる。ここで r=√x2+y2である。証明は同じようにしてできるので各自でやって欲しい。一次元のデルタ関数は

limδ→0 δ/|x|1-δ=2δ(x)

ではないかと予想されるが、どうだろうか?

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