2017-07

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≪ 2010年4月のつぶやき ALL ボーズ分布 ≫

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ボルツマン分布

熱力学でお目にかかる分布関数には幾つかあるが、先ず覚えてなければならないなのがボルツマン分布であろう。
ボルツマン分布は、系が温度Tであるときに、エネルギーEの状態のとりうる確率P(E)は

P(E) = N e-βE

で与えられるという法則である。逆温度β=1/(kBT)はよく使われる記号である(kBはボルツマン定数)。NはP(E)が確率関数としての意味を持つように規格化する定数である。
この式が意味するところは、系の温度がTと定まっている場合、系の微視的状態としてはエネルギーEが高いほど指数関数的に確率が減ってゆくということである。あまり本質的ではないが、エネルギーEに縮退がある場合はその縮退度を考慮する必要がある。

自由粒子の統計力学を考えよう。ただし熱平衡に移行するためには相互作用が存在しなければならず、相互作用が全くない系というものは統計力学的に矛盾がある。ただしここでは、熱平衡に移行した後には運動エネルギーに比べて相互作用が小さいので無視してあたかも自由粒子として見えるという状況を考えている。

ボルツマン分布に古典力学のエネルギーと運動量の関係式( E=√[m2c4+p2c2] = mc2+p2/(2m)+....)を使えば

P = N e-β [mc2+p2/(2m)]

となる。分布関数は全ての可能な状態について和を取ると1になるべきであるので

1 = N ∫dp e-β [mc2+p2/(2m)] = N [2mπ/β]1/2 e-β mc2 →  N = [2mπ/β]-1/2 eβmc2

という条件からNが決まる(今一次元の場合を考えていて、運動量は(-∞, +∞)の領域で積分した。よって質量から来るエネルギーは規格化定数で相殺されてしまって物理的な結果には現れない。今運動量に関して積分すると1になるという条件を課したので、これは運動量分布関数であって

P(p) dp = [β/2mπ]1/2 e-βp2/(2m) dp

と書いておこう。この式を速度の分布にしたければ p=mvからdp=m dvなので

P(p)m dv = [βm/2π]1/2 e-βp2/(2m) dv

であるが、これはvで積分すると1になるように規格化されているのでP(p)*mを運動量分布関数と考えるべきで、つまりP(p)m=P(v)と定義して

P(v)dv = [βm/2π]1/2 e-βp2/(2m) dv

を得る。これは自由粒子の速度に対するマックスウェル分布と呼ばれるものになっている。今の導出から明らかなことだが、マックスウェル分布はボルツマン分布のエネルギーにE=(1/2)mv2を代入して適当に規格因子をきめるだけで得られるわけなのでマックスウェル・ボルツマン分布と呼ぶこともある。

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