2017-08

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≪ 主役はダーク  宇宙究極の謎に迫る ALL すごい宇宙講義 多田将著 イーストプレス ≫

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一般相対論入門



「主役はダーク (毎日新聞社 須藤靖著)」を読んで、とても分かりやすいと
思ったので、同著者の「一般相対論入門 (日本評論社 須藤靖)」を読んでみ
たので感想を書きたい。

因に私は学部3年生の頃に相対性理論の授業を一回受けたが、平行移動を数学的に
理解することは出来たが、結局のところアインシュタイン方程式までたどり着かな
かった。担当の先生が相対性理論の専門家(宇宙論ではない)であったために、
数学的な側面に凝りすぎてとても応用まではたどり着かないようなペースで授業
をやったことも原因の一つだろう。そんなわけで,相対性理論に関しては劣等感が
あり、それを払拭すべく仲間同士で自主セミをやったことを思い出す。数人の仲間
で、アインシュタイン方程式から出発して、ロバートソン・ウォーカ—の計量やら、
宇宙膨張やらを集中的に勉強したのを覚えている。

そんなわけで、「一般相対論入門」を読んで、殆ど忘れていたことがいろいろと
思い出されたり、昔はあまり良く分からなかったことがすんなりと分かったような
気になったりして、すごいペースでこの本を読んでしまった。本来は演習問題も
やるべきだが、とてもそんな時間は取れない。自分の事は棚にあげて、書か
せてもらうが、理解を確実にするためには、演習問題は必ずやっておくべきだ
と思う。

この本の特徴は、内容が厳選されているということ、そしてそれらに関しては
かなり丁寧に初学者が感じるような疑問について解説しているということにある
だろう。そして、様々な事がコンパクトに纏まっていて全体のなかでそれらの事
がどのように使われているのかという流れが良くわかることである。
一方で、流れが分かるやテンポ良く進むことは細かい箇所は無視することが必要
である。よって、細かい計算や重要項目などは章末の演習問題で扱われている。
本文は140ページにまとまっている。特殊相対性理論の復習に当てられた
第一章(20ページ)、平行移動や共変微分の数学的な事項を扱った第2章
(20ページ)、測地線方程式の第3章 測地線方程(10ページ)で
一般相対性理論に踏み込むための準備を終える。ここまで僅か50ページ
程度で、復習から基礎固めまでさーと行く。そして、一般相対性理論の核心
であるアインシュタイン方程式の導出や対称性と保存則を扱った第4章
(20ページ)。

残りのは応用で、ブラックホールの基礎として、シュワルツシルト時空に
限定して丁寧に解説した5章。ここではブラックホールに落ちる人に何が
起こるのか?といった話をかなり丁寧に議論している。複雑な数式は殆ど
なく、本当に分かりやすい。第6章は、相対論的宇宙論で、宇宙膨張を詳
しく解説。これで140ページ終わり。そして、演習問題の丁寧な解説が
更に40ページあって、全体は180ページ程度。

ここ一週間でざっと読み切ってしまったが、学生時代にこの本に出会い
たかった。相対性理論はすごく数学的な本から、かなりゆるい本まで様々
なものがあると思われるが、一般相対性理論を幅広く、そしてそれなりに
短期間で勉強したいという人は、この本は絶対にお勧めです!
取りあえずこの本だけやっておけば,相対性理論の基本に関しては、
ばっちり。そして宇宙論やブラックホールの話題にもふれられて,
バランス良く勉強できる一冊です。





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