2017-10

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≪ 年末、たてこもって映画鑑賞2 ALL 結晶とはなにか 平山令明著 ブルーバックス ≫

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かたち 自然が創り出す美しいパターン 早川書房 フィリップ・ボール著

 形自然が創り出す美しいパターン

「かたち 自然が創り出す美しいパターン」
フィリップ・ボール著 林大(訳)早川書房

自然界に現れる様々な模様や形を科学的な視点から迫る一冊。
こういったことを進化論で片付けるのではなく、特定な形には
成るべくして成った理由があるというダーシー・トムソンの説
を様々な例を通して説明する一冊。

例えばシマウマの模様を説明するのに、「何らかの理由でシマ
ウマの模様は他の模様のものより優れており、それが進化の過
程で選ばれた」のだと主張するダーウィニスト達に、もっと直
接的な説明ができるという反論をする。重要なポイントとして、
全ての事がDNAに設計図として隠れているわけではないという
考えがある。ここで、その事を説明しようとすると非常に面倒
なことになるになるので、著者の云わんとすることをもっとも
簡単に伝える例として、ドールシープの特徴的な角の形を取り
上げよう。この動物はくるくると螺旋的に巻いた角を持つ羊
(?)であるが、この角の形は次のように説明され(得)る。



これは角が伸びてゆく過程で、一方の淵の成長が反対側の部分
に比べて著しく早いためで、螺旋のようにくるくる巻くのはそ
の理由だけによるという説明である。これが正しい説明か、
間違った説明かの判定は難しいのだが、少なくとも全ての事を
進化論で片付けなくてももう少しましな理由が存在するという
主張である。そうすると、設計図としてDNAに含まれる情報は
特徴的な螺旋の形そのものではなく、角の一部分だけが急激に
成長するという情報だけで十分なわけである。 その他にも、
ミツバチの巣の形や、植物の葉の付き方や花びらや種子に現れ
るフィボナッチ数列との関係など、様々な話題が扱われていて
とても楽しい。

400ページ程あるのだが、最初の方はかなり興奮気味に読み
進めたので本の厚さはあまり気にならなかった。ただ,文章が
すんなりと頭に入ってこない箇所がいくつかあって、読みはじ
めの頃は全てを理解しようとかなり時間をとられたが、ある程
度は読み飛ばした方が効率が良いと判断してからは楽になった。
もう少し深い所まで知りたいという読者にとっては、数式が全
く入っていないことが大きな不満だと思う。殆どが写真やグラ
フなどで説明されているので、面白い話題の上辺だけをなでて
終わってしまう感じがする。最後に参考文献がいっぱい付いて
いるので、興味ある人は論文を読んでくださいというだろう。
そこを、噛み砕いて解説して欲しいと思うのが人情だろうが、
そこまで面倒をみていたら本など書けないのかもしれない。

自然界に溢れる様々な形の謎に興味のある人にお勧めの一冊です。
是非一読あれ!

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